昔見た妄想(夢)の話

 2015年の8月に自殺しようと睡眠薬を致死量飲んで入院した。恋人を喪くしたことがショックだったのか薬の離脱かわからないけれど、1ヶ月程意識が朦朧として夢か現実かわからない妄想をたくさん見た。今でもよく覚えていて最近になってあんな体験二度としないのではないか?普通夢とか妄想とかいうのはすぐに忘れてしまうのではないか?と考えるようになったので、まとめて公開したいと思う。もちろん現実味のない支離滅裂な話なので人の夢を聞くのが好きな人は楽しいかもしれない。

 

・どこにいるのかわからない

目が覚めた時自分が自殺を図った記憶がなかったので交通事故にでも遭ったんだと思った。しかも佐渡島だと思っていた。その後医師から経緯を説明をされてとりあえず東京のどこかの病院に入院してることを認識した。

 

・被毒妄想

OD後だったので体のために一切薬を飲ませてもらえない。しかも私はかなりベンゾジアゼピン中毒者だった。それなので三日間全く眠れなかった。そうしたら、ここの病院の医者はヤブ医者ではないか?患者に覚醒剤を打っている。ツイートしなくてはと妄想でツイートをした。三日目の夜に初めてジプレキサザイディスを処方されたが、毒だと思った。殺されると思ったが状況が辛かったのでもう死んでもいいやと思って飲んだ。10秒くらいで寝た。

 

・字が読めない、書けない

大部屋に移動して親がお見舞いに来るようになった。そして又吉の花火という小説を買ってきてくれた。暇だから読むのだがだんだん文字が読めなくなっていく。単語がバラバラになってしまい文脈が繋がらなくて理解できないようなかんじ。そしてノートをもらったので日記を書こうとした。しかし漢字がわからない。親不孝と書きたかったのに親という漢字が書けなかった。

 

・ブランコ

意識が朦朧とするようになった。ブランコに乗っているような体感感覚。楽しい。

 

・病院を抜け出す

恋人が2chに実名を書いた人物を階段から突き落として復讐した。恋人は赤いワンピースを着た元カノと逃走した。私は高円寺で珈琲を飲んで病院に戻った。それなので看護師に脱走したことを怒られると思ったが何も言われなかったので、「昨日私はここに居ましたか?」と聞いたら居たと返された。

 

・鳩と通信

深夜枕元がうるさかった。機械音がしてこれが聞こえる人は鳩と通信出来ると気付いた。この病院は意地悪なので鳩を追い払っている。朝まで鳩と通信しようとしたけれど鳩は来なくて、普通に朝食が運ばれてきた。

 

・焼却場に飛び込む

医者に毎日なぜ自殺しようとしたのか思い出させようとさせられた。顔や足にはなぜか火傷の跡があった。だから実は恋人は生きていて焼却場に飛び込んで助けようとしたんだと思い出したので、ナースコールをしてその話をしたら呆然とされたのでなんだか悲しかった。

 

・宇宙のヴェールを越える

病院は宇宙にあって定期的に来る宇宙のヴェールを越えなければならない。その時きっと過呼吸か何かで苦しかった。それを宇宙のヴェールのせいで苦しいんだと思っていた。ナースコールをして落ち着かせてもらった。お見舞いに来た家族に「さっき宇宙にいたんだよ」と話してiPhoneを借りて宇宙医療と調べたけれど、よくわからない記事しか検索結果に出なくて少し冷静になった。

 

LSDの雨が降って来る

LSDは私の知っている限り紙だ。でもその時の私はLSDが緑色の液体か何かだと思った。降って来たので逃げようとしたらベッドを動かないように看護師に注意された。

 

・反対の体感感覚

夜中目覚めたらとんでもなく苦しかった。自分は喜びや楽しみや快楽、そういったものが全て苦痛に変わってしまう。ピアノの鍵盤の一番右が幸せな感情や体感で一番左が真逆である。普通の人はそういう風に感じるけれど、私は鍵盤が反対になってしまったんだと思い込んだ。部屋を出て看護師に泣きながら「助けてください!」と言ったら「ここは病院ですよ」と言われた。

 

・校長に怒られる

実は病院の院長と自分がいた大学の創始者が同じだと思い込む。大学の創始者は外国人なので英語で話しかけて来る。ベッドの向こう側に影があって親不孝なことをひたすら責められるので土下座して謝る。それでも私の英語では通じないので殺そうとしてくるから逃げた。次の日踏むとナースコールが鳴るマットが敷かれて、ベッドから動かないように厳重注意された。

 

・恋人が生きている

恋人は世間的に死んだことにして実は若い彼女と東北に行って梨農園か何かをやっていると知った。私は完全に振られたのだと思ったので親に「お見舞いに来てって伝えておいて」と言った。親は辛かったと思う。

 

・おじいさんとおばあさんの話

童話のようなものを見た。おじいさんとおばあさんがいろんな仕事をして生きていく。薬物を売ったりする。娘も見世物屋に売ってしまった。人は生きるために働くんだなあと思った。

 

・妄想ツイッター

ツイッターを見ていた。他の精神病院に入院しているフォローのツイートだ。ツイッタラーたちとオンラインゲームをした。二週間後くらいにiPhoneを持っていないことに気が付いた。

 

 今でも覚えていて文に起こせる妄想(夢)はこれくらいである。自殺未遂の後遺症で腕の神経に激痛が走っていたので常に苦しさがあったのだと思う。あと、親にとんでもなく申し訳ないことをしてしまったという思いが強かったから妄想(夢)によく表れた。薬はジプレキサザイディスのあとセロクエルに変更になり、それでも良くならなかったのでレボトミンになった。そうしたら頭の中のもやが晴れて妄想(夢)は消えて現実がわかるようになった。レボトミン様様である。

 改めて、もうこんな体験はしたくない。そして親孝行をしようと思った。